[記事紹介]中国のトランスジェンダー有名人、Jin XingがDiorの新しい顔に

(元記事:動画あり=中国語)Jin Xing, China’s Most Famous Transgender Public Figure, Becomes the New Face of Dior


中国で最も知られているトランスジェンダーの有名人である、Jin Xingさんが、女性用フレグランスの代表格ともいえる「Dior J'adore(ディオール ジャドール)」の新しいキャンペーンビデオに、華麗に登場した。彼女は、卓越したダンサーであり振付師でもある。

1999年に中国初の独立したダンスカンパニーJin Xing Dance Theatreを設立、上海を拠点に活動している。また、テレビ番組の司会者としても知られ、最近では上海で上演された中国の古典的な舞台劇「Sunrise」で監督と女優を務めた。


このフランスの高級ファッションブランドのビデオの中で、Jin Xingさんは、現代社会における女性の役割に言及、性別適合手術に対する批判へ答え、本当の自分を受け入れることの重要性について語っている。

(訳者注:性別を性自認に合わせる手術は、Sex reassignment surgeryということが多く、日本語訳は「性別適合手術」が定着してる。ここでは、gender-affirming surgeryが使われており、性別確定手術といったニュアンスだが、定着している日本語訳を使った。)

「女性は現代社会において、家族のような小さな場所でも、国のような大きな場所でも、とても重要な役割を担っています。したがって、女性が自立することはとても重要だと思います」「みんなが自分らしく生きることで、世界が豊かになることを願っています」と。


このキャンペーンが、WeiboやWeChatなど中国のさまざまなソーシャルメディアサイトで公開されると、ネット上で大きな反響があり、好意的な感想が寄せられた。

Weiboでは、「自立していて自信に満ちている」というコメントが多く寄せられた。

また、WeChatの動画プラットフォームでは、「ディオールは、適任者を選ぶのがとても上手」という声も。


中国のエンターテインメント業ので率直なオピニオンリーダーとして、また注目を集めるタレントとして、Jinさんは、Weiboでの1,330万人以上のファンを含む、膨大な数のソーシャルメディアのフォロアーを持つ有名人だ。

専門教育を受けたダンサーであり、中国人民解放軍(PLA)の元陸軍大佐でもあるJin Xingさんは、東北部の遼寧省で生まれ、アメリカやヨーロッパで海外留学を経験した後、1995年に帰国して性別適合手術を受けた。


中国のLGBTQ+グループは、法制度において保護が明文化されていないため、いまだに法的・社会的課題に直面している。しかし、ここ数年、LGBTQ+コミュニティに対する社会の認識は急速に変化しており、特にこのテーマに関しては進歩的な意見を持つ中国の若者が増えている。さらに、LGBTQ+の権利に関する会話が、さまざまなソーシャルチャネルでおこなわれるようになりました。

3月には、19歳のビューティー&ダンスインフルエンサーのAbbilyが、性別適合手術を受けたことを公表し、世間から大きな支持を得た。また、2020年7月には、中国の裁判所が、インターネット企業が性別適合手術を受けた従業員を解雇することは違法であるとする画期的な判決を下した。


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GrassRoots Actions for Diversity オープンリーゲイの文化人類学者 砂川秀樹